2月14日(木)バレンタイン特別授業 2月14日、日本ではチョコレートの大移動する日です。このイベントでチョコレートの年間売上げの2割になるという話もあるくらいです。 もっとも、海外では、チョコレート以外のものを互いに贈る習慣や、この日以外にも沢山の記念日があって特別な日ではない場合もあるようです。
さて、今日は普通科1年生のクラスで、チョコレートを題材にして、国際的な問題やそれにどう向き合っていくかという視点でものを考えていく特別授業が行われました。
講師に校外から 鈴木あゆみ さんを迎えました。鈴木さんは、開発途上国で生産したカカオを原料とするフェアトレードのチョコレートを扱う仕事をされています。
フェアトレードとは「公平・公正な貿易」をさす言葉で、開発途上国の原料や製品を「適正な価格」で「継続的」に購入することで、生産者や労働者の生活改善と自立を目指そうというものです。
国際的なフェアトレードには、いくつかの基準があります。
〇経済的基準(最低価格の保証や長期的な取引の促進など)
〇社会的基準(安全な労働環境や民主的な運営、児童労働・強制労働の禁止など)
○環境的基準(農薬・薬品の使用削減と適正使用、有機栽培の奨励など)
これらの基準が満たされて、はじめてフェアトレードを冠することができます。
特別授業では、中米のドミニカ共和国でのカカオ生産から、スイス連邦でのチョコレートへの加工、日本での販売までの流れを紹介し、基準を満たすがための価格の問題(手を抜けない「本物」なので、価格が高くなる)や、継続していくことの難しさなどについても触れました。
また、そのチョコレートを実際にお持ちくださり、生徒に一片ずつ食べさせてくださいました。
生徒も、普段食べているものと味や香りが違うことを実感できたようです。
生徒も、開発途上国の人々を、適切に支えることの大切さや、その一つの方法としてのフェアトレードの商品を扱うことなどを理解できたのではないかと思います。加えて、鈴木さんから、継続性の点からも、皆さんはどのような店でチョコを買いますかという発問もあり、身近な問題としても考えさせられるきっかけにもなりました。
実際にフェアトレードの商品を買う際には、認証マークが一つの目安にはなりますが、マークをつけていない場合もあるそうです。マークはなくとも、該当商品のパッケージには明記されていると云うことですので、店頭で商品を手に取ったら確認して購入いただくとよいと思います。
このことも含めて、消費者として原材料や原産国などにも関心を持って、しっかりと見極めていくことも大切ですね。





